SQL 構文リファレンス : SET CACHED_PROCEDURES
 
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SET CACHED_PROCEDURES
SET CACHED_PROCEDURES ステートメントは、データベース エンジンが SQL セッションのメモリにキャッシュするストアド プロシージャの数を指定します。
構文
SET CACHED_PROCEDURES = プロシージャ数
備考
プロシージャ数の値は、ゼロからおよそ 20 億までの整数です。データベース エンジンは、デフォルトを自動的に 50 とします。各セッションは、SET ステートメントを発行することにより、そのセッションでキャッシュするプロシージャ数を変更できます。
SET CACHED_PROCEDURES の対となるステートメントは SET PROCEDURES_CACHE です。
両方の SET ステートメントをゼロに設定すると、データベース エンジンはストアド プロシージャをキャッシュしません。さらに、エンジンはストアド プロシージャに使用される既存のキャッシュを削除します。つまり、エンジンは、両方のステートメントをゼロに設定する前にキャッシュされたすべてのストアド プロシージャをキャッシュから消去します。
一方のステートメントだけをゼロまたはゼロ以外の値に設定した場合、もう一方のステートメントは暗黙的にゼロに設定されます。暗黙的にゼロに設定されたステートメントは無視されます。たとえば、70 プロシージャをキャッシュすることのみに関心があり、メモリの量に関心がなければ、CACHED_PROCEDURES を 70 に設定します。データベース エンジンは暗黙的に PROCEDURES_CACHE をゼロに設定します。つまり、設定を無視します。
CACHED_PROCEDURES をゼロ以外の値に設定すると、以下の条件が適用されます。プロシージャの実行によって、キャッシュされたプロシージャ数が CACHED_PROCEDURES 値を超える場合、データベース エンジンは、最近最も使用頻度の低いプロシージャをキャッシュから削除します。
メモリ キャッシュを使用している場合、プロシージャの実行後もコンパイルしたストアド プロシージャを保持しています。一般的に、キャッシングによって、キャッシュされたプロシージャの次回からの呼び出しのパフォーマンスが向上します。キャッシュの設定やアプリケーションが実行する SQL によっては、過度のメモリ スワッピングやスラッシングが発生するので注意してください。スラッシングはパフォーマンスの低下を招きます。
レジストリ設定
キャッシュするプロシージャ数は、SET ステートメントのほかにレジストリ設定でも指定できます。レジストリ設定はすべてのセッションに適用され、初期値を設定する便利な方法です。各セッションは SET ステートメントを使用して、そのセッション固有の値を指定できます。この値はレジストリ設定より優先されます。
レジストリ設定は、Zen Enterprise Server または Cloud Server がサポートされるすべてのサーバー プラットフォームに適用されます。レジストリ設定は手作業で変更する必要があります。Windows では、オペレーティング システムで提供されているレジストリ エディターを使用します。Linux および macOS では、psregedit ユーティリティを使用することができます。
レジストリ設定が指定されていない場合、データベース エンジンはデフォルトを自動的に 50 とします。
キャッシュされるプロシージャ数のレジストリ設定を Windows で指定するには
1 以下のキーを見つけます。
HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Actian\Zen\SQL Relational Engine
メモ:ほとんどの Windows システムで、このキーの場所は HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Actian\Zen です。ただし、HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE の下位以降の場所はオペレーティング システムによって異なる可能性があります。
2 このキーに、CachedProcedures という新しい文字列値を作成します。
3 CachedProcedures をキャッシュしたいプロシージャ数に設定します。
Linux および macOS の Zen レジストリでキャッシュ プロシージャ レジストリ キーを設定するには
1 以下のキーを見つけます。
PS_HKEY_CONFIG\SOFTWARE\Actian\Zen\SQL Relational Engine
2 このキーに、CachedProcedures という新しい文字列値を作成します。
3 CachedProcedures をキャッシュしたいプロシージャ数に設定します。
キャッシングの除外
ストアド プロシージャは、以下の条件に当てはまる場合、キャッシュ設定にかかわらず、キャッシュされません
ストアド プロシージャが、ローカルまたはグローバル テンポラリ テーブルを参照する。ローカル テンポラリ テーブルはポンド記号(#)で始まる名前を持ちます。グローバル テンポラリ テーブルは 2 つのポンド記号(##)で始まる名前を持ちます。CREATE (テンポラリ) TABLE を参照してください。
ストアド プロシージャにデータ定義言語(DDL)ステートメントが含まれている。データ定義ステートメントを参照してください。
ストアド プロシージャに、文字列または文字列を返す式を実行するための EXEC[UTE] ステートメントが含まれている。たとえば、次のような例です。
EXEC ('SELECT Student_ID FROM ' + :myinputvar)
次の例は、最大 20 のストアド プロシージャを格納する 2 MB のキャッシュ メモリを設定します。
SET CACHED_PROCEDURES = 20
SET PROCEDURES_CACHE = 2
============ 
次の例は、最大 500 のストアド プロシージャを格納する 1,000 MB のキャッシュ メモリを設定します。
SET CACHED_PROCEDURES = 500
SET PROCEDURES_CACHE = 1000
============ 
次の例は、ストアド プロシージャをキャッシュせず、既にキャッシュされているプロシージャを削除する指定をします。
SET CACHED_PROCEDURES = 0
SET PROCEDURES_CACHE = 0
============ 
次の例は、120 個のストアド プロシージャをキャッシュし、キャッシュで使用するメモリ量は設定しない指定をします。
SET CACHED_PROCEDURES = 120
データベース エンジンは暗黙的に PROCEDURES_CACHE をゼロに設定します。
関連項目
CREATE PROCEDURE
SET PROCEDURES_CACHE