Pervasive Java インターフェイスの概要
 
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Pervasive Java インターフェイスの概要
Pervasive Java インターフェイスは、標準の Btrieve API に追加されるオブジェクト指向のインターフェイスです。
この章では、以下の項目について説明します。
Pervasive Java インターフェイス
環境設定の方法
PVideo Java サンプル アプリケーションの実行
PVideo アプリケーションのソースの表示
Pervasive の開発者用リソース
次に行うこと
Pervasive Java インターフェイス
Pervasive Java クラスは Pervasive の Btrieve インターフェイスへのインターフェイスです。
Java クラス ライブラリと Btrieve
Pervasive のリレーショナル インターフェイスでは、列レベルでのデータベースへのアクセスが可能です。一方、トランザクショナル インターフェイスである Btrieve では、ファイル、レコードおよびインデックスによるアクセスのみが可能で、アプリケーション プログラム自体では Btrieve API 呼び出しにより返されたデータ バッファー内でフィールド レベルのアクセスを行う必要があります。
SQL データベースでは、データ辞書ファイルに格納されているデータ辞書で、各列レベルの情報にアクセスできます。
メモ: Btrieve は、「ファイル、レコード、フィールド」の用語を使用しています。ただし、このセクションでは、Pervasive PSQL 辞書を持つデータベースと併用できるクラスについて説明する場合は、代わりに「テーブル、行、列」という用語を使用します。
この API の目的は、単に Java や C++ のようなオブジェクト指向言語へのインターフェイスを提供するということだけでなく、オブジェクト指向アプリケーションに適する論理構造を提供することにあります。
オブジェクト指向 API の設計では、次の目標に取り組んでいます。
Btrieve アプリケーション開発者に一連の抽象化を提供する。
使いやすさを保証する。
プラットフォームに依存するバイトオーダーを隠す。
開発者が Btrieve システムのすべての機能を使用できるようにする。
トランザクショナル インターフェイスのパフォーマンスを損なわないようにする。
Java の登場後まもなく、データベース インターフェイスとして Java Database Connectivity(JDBC)が導入されました。JDBC は、データベース開発者の間にますます普及しつつあります。新しい Pervasive Java API の設計では、モデルとして JDBC API を使用し、JDBC で使用されているアイデアと手法の多くを利用しています。ただし、JDBC は、SQL と一般的にリレーショナル モデルをサポートするよう設計されているため、いくつかの新しい概念を導入する必要がありました。その一方で、この API セットはトランザクショナル Btrieve もサポートします。
既に述べたように、Btrieve アプリケーションが SQL データベースに属するデータ ファイルにアクセスする場合、新しい API 呼び出しはデータベースの辞書に格納されている列の記述を使用できます。SQL データベースの一部ではない Btrieve データ ファイルの場合、新しい API はこれらのファイルにアクセスするための別の手段を提供します。
データベース コンセプト
SQL データベースに属さない一連の Btrieve データ ファイルは、これまでどおり、アプリケーション プログラムが論理的な意味でそれらのファイルを 1 つに結合する場合にデータベースを構成します。そのようなデータベースを「疎結合型」データベースと呼びます。疎結合型データベースには、データベース辞書がありません。それに対して、SQL データベースを「密結合型」データベースと呼びます。密結合型データベースには、永続的なデータベース辞書があります。
Pervasive Java インターフェイスは、使用するクラスに応じて、高レベルでも低レベルでも動作可能です。
密結合型データベース
Java インターフェイスの高レベルの部分は、Btrieve のプログラマが以前扱っていたポジション ブロックおよびデータ バッファーなど、実装の詳細部分を隠します。
疎結合型データベース
疎結合型データベースを現在持っており、新しい API の列レベルのサポートを活用したいと考えているユーザーは、以下のオプションのうちの 1 つを選択する必要があります。
1 Pervasive Control Center を使用して、疎結合型データベースのデータベース辞書を作成します。実際には、新しい API を使用する前にデータベースが密結合型データベースに切り替えられます。
2 新しい永続的な辞書を作成し、新しい API を使用してアプリケーション プログラム内で Btrieve ファイルごとにテーブル、列などを定義します。この場合、データベースはプログラムによって密結合型データベースに切り替えられます。
環境設定の方法
このセクションでは、Pervasive Java インターフェイスを使用する場合の適切な設定について説明します。
JDK のサポート
CLASSPATH 環境変数
JDK のサポート
Pervasive Java インターフェイスは、JDK 1.4 以降のバージョンをサポートしています。
CLASSPATH 環境変数
Pervasive PSQL SDK では、Pervasive クラスを指すように CLASSPATH 変数を設定する必要があります。
サンプル CLASSPATH は、Pervasive PSQL が file_path\PSQL にインストールされており、Java Class Library SDK が file_path\PSQL\SDK\JCL にインストールされていることを前提とします。Pervasive PSQL ファイルのデフォルトの保存場所については、『Getting Started with Pervasive PSQL』の Pervasive PSQL ファイルはどこにインストールされますか?を参照してください。
CLASSPATH 環境変数を以下のように変更する必要があります。
SET CLASSPATH=.; file_path\PSQL\bin\psql.jar;
file_path\PSQL\SDK\JCL\Samples\PVideo\pvideoj.jar;
file_path\PSQL\SDK\JCL\Samples\PVideo;
file_path は Pervasive PSQL のインストール場所です。
Windows CLASSPATH
ある Pervasive クラス ファイルが見つからないというエラーが発生した場合、コントロール パネルで設定されているユーザー CLASSPATH 変数が、Pervasive パスが設定されているシステム CLASSPATH 変数を上書きしている可能性があります。
以下の手順で Windows の設定を確認し、必要に応じて修正してください。
1 [スタート]メニューから[コントロール パネル]にアクセスします。
2 [システム]をダブルクリックします。
3 [詳細]タブまたは[詳細設定]タブを選択し、[環境変数]をクリックします。
4 Pervasive パスは、システム変数に含まれています。ユーザー環境変数で、CLASSPATH が存在するかどうかを確認します。存在しない場合、何もする必要はありません。存在する場合、ユーザー変数の先頭に %CLASSPATH%; を付けます。
PVideo Java サンプル アプリケーションの実行
PVideo サンプル アプリケーションは、Pervasive Java インターフェイスの機能を利用して作成されています。
サンプル アプリケーションを実行するには
1 Pervasive SDK Java Pvideo フォルダーを開きます。デフォルトの場所にインストールする場合、この場所は file_path\PSQL\SDK\JCL\samples\pvideo です。
Pervasive PSQL ファイルのデフォルトの保存場所については、『Getting Started with Pervasive PSQL』の Pervasive PSQL ファイルはどこにインストールされますか?を参照してください。
2 PVIDEOJ.BAT アイコンをダブルクリックします。
以下のアプリケーション ウィンドウが表示されます。
図 1 PVideo サンプル アプリケーションのメイン ウィンドウ - Java
PVideo アプリケーションのソースの表示
PVideo サンプル アプリケーションの Java ソース ファイルは、Java Archive ファイルに格納されています。これらのファイルを抽出して、Btrieve テーブルに接続する Pervasive Java インターフェイスの実例を得ることができます。
以下の手順では、JDK がインストールされ、その BIN ディレクトリがパスに設定されていることを仮定しています。
Java ソース ファイルを解凍するには
1 コマンド プロンプトで、以下のように入力します。
cd \psql\sdk\jcl\samples\pvideo
2 次に、JAR コマンドを入力します。
jar -xvf source.zip
ソース ファイルが、現在のディレクトリと PSQL\SDK\JCL\samples\pvideo 内のサブディレクトリに展開されます。
Pervasive PSQL ファイルのデフォルトの保存場所については、『Getting Started with Pervasive PSQL』の Pervasive PSQL ファイルはどこにインストールされますか?を参照してください。
Java Archive ファイルの詳細については、http://java.sun.com/docs/books/tutorial/index.html を参照してください。
Pervasive の開発者用リソース
Java インターフェイスを使用してアプリケーションを開発する際の情報は、以下の Web サイトで得ることができます。
Web サイトのアドレス
 
サイト
Web アドレス
Pervasive Developer Zone
http://www.pervasivedb.com
Sun Java Web サイト
http://java.sun.com
Sun Java チュートリアル
http://java.sun.com/docs/books/tutorial
Javadoc 形式のリファレンス
Java クラス ライブラリに付属の Javadoc 形式のドキュメントでは JCL ベースのアプリケーションで使用されるクラスとメソッドのリファレンスを提供します。
Java クラス ライブラリ用の Javadoc リファレンスを開くには
1 JCL.zip をインストールしたフォルダーを指定します。たとえば、この JCL.zip を C:\SDK に解凍した場合は C:\SDK\JCL\doc\jajp\javadoc フォルダーを開きます。
2 Web ブラウザーを使用して index.html を開きます。
次に行うこと
これまでの説明で、Pervasive Java インターフェイスの内容について理解し、適切な環境設定に関して十分な知識を得ました。次の章では、Java インターフェイスを使用してデータベース アプリケーションを作成する方法について説明します。